厳しい環境が生み出す、美味しい「白滝じゃが」
白滝は美味しいじゃがいもの産地で、生産されるじゃがいもは「白滝じゃが」と呼ばれています。現在「白滝じゃが」を生産する農家はわずか8軒ほどしかなく、一般市場にはなかなか流通しない貴重なじゃがいもです。知名度こそ低いじゃがいもですが、地元遠軽町ではじゃがいもは「白滝じゃが」に限る!と言う根強いファンも多く、えづらファームの通信販売では、全国から注文をいただいています。
白滝は冬が長い上に、畑には石が多く、じゃがいも栽培には非常に厳しい環境です。しかし、その環境が美味しいじゃがいもを生み出す理由ともなっています。私たち生産農家は「白滝じゃが」を皆様に召し上がっていただく為に、日々努力を続けています。
美味しさの秘密
「白滝じゃが」がホクホク甘い理由。それは「標高の高さ」と「石の多い畑」だと言われています。どちらも農業をするには厳しい環境ですが…!?
じゃがいもの種類
定番の「だんしゃく」「きたあかり」から珍しい「シャドークイーン」まで、えづらファームでは色々な種類のじゃがいもを生産、販売しています。
「標高の高さ」
白滝は何と標高450メートル!!…これはちょっとした「山」と同じです。この高い標高が生み出す昼夜の寒暖差は、昼はTシャツでも夜にはパーカーを着なくてはいけない日もあるほど。そんな環境の中、じゃがいもは暑い日中に活発に光合成をして葉にデンプンを作り、寒い夜にそのデンプンをじゃがいもに溜め込みます。そのデンプン価の高さが、美味しいじゃがいもを作り出すのです。
「石の多い畑」
白滝では大きな石が畑から毎年出てきます。じゃがいもの植え付けの前に、私たちは何日にもわたり畑の石を拾い集めます。また、石による機械の故障も多く、白滝は「畑作限界地」と言われるほど、作物を作るのは厳しい環境です。しかし「石の多い畑はイモが上手い!」と昔から北海道では言われています。石の多さが畑の水はけを良くし、適度な水気のホクホクしたじゃがいもを生み出すのです。
えづらファームでは現在6-11種類のじゃがいもを生産しており、今後はもっとその品種を増やす予定です。
だんしゃく…おなじみの品種。
きたあかり…甘みが強くホクホク。
インカのめざめ…栗のような風味。
アンデスレッド…旨みと甘みが強い。
シャドークイーン…鮮やかな紫色!
トヨシロ…色が白く、加工用。
じゃがいも料理の聖地!?
「白滝じゃが」の美味しさを広めようと、私たち生産農家の女性たちで、じゃがいも料理コンテスト「じゃがリンピック」の開催等、様々な活動を行っています。
越冬じゃがいも
えづらファームでは秋に収穫したじゃがいもをムロで一冬寝かせた「越冬じゃがいも」も販売しています。冬を越したじゃがいもは、甘さが格段にアップします。
「越冬じゃがいも」
ムロに貯蔵する冬の間、じゃがいもは凍らないように自らのデンプンを「糖質」に変えて身を守ります。その結果、格段と甘みが増した「越冬じゃがいも」が出来上がるのです。特に「インカのめざめ」の甘さは特別で「サツマイモ!?」と勘違いされる方も。春は九州産の「新じゃが」が注目されますが、実は北海道の「越冬じゃがいも」がとーっても美味しい時期となっています。
「かまくらじゃがいも」
越冬じゃがいもを更に雪で作った「かまくら」に貯蔵し、夏までその美味しさを保つ試みをしています。かまくらに麦わらをかぶせることで、8月になっても雪を残すことができます。今はまだ実験段階ですが、本格的に販売ができるように研究を続けています。
私たち「白滝じゃが生産部会加工班」は、白滝のじゃがいも農家の女性8名のグループです。白滝村は平成17年の町村合併で遠軽町となりました。このままでは白滝がなくなってしまう…そう思った女性達が、「白滝じゃが」を通して白滝の名を残そうと、様々な活動を続けています。
「じゃがリンピック」
平成17年から年に1回白滝で開催されているじゃがいも料理のコンテスト。平成27年で10周年を迎えました。老若男女様々な方が参加し、入賞者に金・銀・銅メダルを授与。入賞レシピはレシピカードにしてじゃがいもと一緒にお客様に送っています。
レシピ本「じゃがリンピックのじゃがいも料理」出版
平成24年、過去のじゃがリンピックの入賞レシピ等をまとめたレシピ本を出版しました。デザイン・編集まで自分たちで手がけ、印刷は地元の会社に依頼。「農家が作ったレシピ本」として話題になり、大型書店に扱っていただいたり、TV等のメディアにも取り上げられました。自費出版としては大健闘の6000冊以上を販売しています。(ショッピングカートからご購入いただけます。)
じゃがいも料理教室
地元の教育委員会の依頼でじゃがいも料理教室の講師として招かれ、まずは白滝を中心に、じゃがいも料理の魅力を伝えています。